老後の医療保障を考える

老後の医療保障を考える

ここでは、老後になってから、必要になってくる医療保障について見ていきます。医療保障は、老後のように年齢が高くなるにつれて必要な保障になります。ここでは、病気やケガをして入院した場合に、老後になってから必要になる医療費や自己負担する金額などについて説明しています。

 

また、老後になってからの医療保障の保障期間やどのような形式で加入した方が良いかなどについても説明していますので、医療保障の見直しや比較を行う時の参考にして頂ければと思います。



【老後の医療保障】

 

老後の医療保障は、大切になってきます。
それは、

 

・年齢と伴に病気にかかりやすくなる
・病気やケガの治りが遅くなる
・治りにくい為、入院日数が増える
・会社員時代のように会社の福利厚生、社会保障が手厚くない

 

などの理由からです。

 

このように、老後になり、歳が行くに連れて、健康上の不安が増して行きます。
この為、老後を考える場合に必要なのが、「長生きする」事に対してのリスクに備えるという事になります。


老後になり、貯蓄を取り崩して、医療費に使っていたのでは、経済的にも精神的にも辛いものがあります。この為、老後に向けてしっかりとした医療保障を準備しておく事をお勧めします。

 


 

【老後の医療費はいくら必要か】

 

では、実際に生命保険の医療保障でどれくらいの金額を用意すれば良いのでしょうか。
病院へ怪我や病気で入院した場合に一日に必要な入院費用は、生命保険文化センターの調査では、入院日額が1万2900円になります。もし、30日入院した場合には、387,000円もお金が必要になります。


しかし、国民健康保険に加入している場合は、全てが自己負担という事にはなりません。それは、国民健康保険に加入している人の場合は、高額療養費という制度があり、一般的な病気などの場合は、高額療養費でかなりの部分がまかなわれる為、一般の人の場合は、毎月の支払いは、7万円程に抑えられます。


注意点としては、高額療養費は、申請する事で多く払った分が後から戻ってくるという形になっています。
つまり、
・まずは自分で高額な医療費を支払う必要がある
・その後、申請する必要がある
という事です。

 



下記に高額療養費の計算方法を記しますので参考にしてください。

 


 

【高額療養費の自己負担額の計算方法】

 

・支払う限度額(70歳以上の被保険者、被扶養者が居ない場合)
        ・標準報酬月額が56万円以上の人
          139,800円 + (医療費 - 466,000円) × 1%
        ・一般の人
           80,100円 + (医療費 - 241,000円) × 1%
        ・年収250万円以下
          35,400円          

 

 

・支払う限度額(70歳以上の被保険者、被扶養者が居る場合)

 

        ・一定以上の所得がある人(*1)
           ・外来療養のみ
            40,200円
           ・外来療養 + 入院
            80,100円 + (医療費 - 361,500円) × 1%
        ・一般の人
           ・外来療養のみ
            12,000円
           ・外来療養 + 入院
            40,200円
        ・世帯の全員が住民税非課税の場合
           ・外来療養のみ
             8,000円
           ・外来療養 + 入院
            24,600円
        ・所得がゼロの場合(必要経費・控除額を計算後)

           ・外来療養のみ
             8,000円
           ・外来療養 + 入院
            15,000円

 

 

*1:一定以上の所得がある人とは?
        基本的に標準報酬月額が28万円以上ある場合で、70歳以上の
        被保険者・被扶養者が居る場合

 

 

●健康保険が支払ってくれる部分

 

・医療費の7割
*3歳未満 = 2割
*70歳以上 = 1割 
*70歳以上でも一定額以上の所得者は、3割

 


 

しかし、高額療養費では、すべての費用を支払ってもらえる訳ではありまえん。自己負担が必要なものもあります。ここで、下記に入院時に自己負担する必要があるものをまとめましたので参考にしてください。

 


 

【入院時に自己負担が必要なもの】

 

  ●医療費
   自己負担分である医療費の3割

 

  ●高度先進医療費
   先進の医療技術のもので、高度先進医療と成っているものは、
   健康保険が適用されなので自己負担になる

 

  ●差額ベッド代
   健康保険が適用されるのは、大部屋のみ
   1000円〜1万円程度の差額が自己負担になる

 

  ●その他のもろもろの費用
   入院時に必要となる費用
    ・付き添いの親族の交通費
    ・テレビ代
    ・電話代
    ・雑誌代
・食事代
・入院時食事療養費 : 日額780円が自己負担

 



先に述べた、病院へ怪我や病気で入院した場合に一日に必要な入院費用が日額が1万2900円というのは、この自己負担額を言います。

 

この為、医療保険では、入院した時に貰える費用は、1万2900円用意すれば良いです。

 

 


 

【ガン保険】

 

日本での死亡率が一番多いのが「ガン」です。このガンにかかった時に行った治療が高度先進医療費という扱いになると、高額療養費の対象とならなくなります。また、高度先進医療費の対象となるようなガンの治療は高額になる為、加入する余裕がある場合は、ガン保険には加入しておく事をお勧めします。


また、ガン以外にも、必要に応じて、死亡原因の上位を占める、心筋梗塞、脳卒中についても対応している特定(3大)疾病保障保険に加入する事も良いかもしれません。

 



ちなみに、厚生労働省の「平成16年人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、
全死因の人数が1,028,708人で有るのに対して、
・悪性新生物(ガンのこと)が 320,315人(31.1%)
・心疾患 が 159,490人 (15.5%)
・脳血管疾患 が 129,009人 (12.5%)
になります。

 

 


 

【医療保険加入期間】

 

医療保険の加入期間ですが、80歳までという生命保険も多くあります。もう一つが終身という一生涯保障があるという生命保険です。

 

基本的には、80歳まで保障があれば問題無いように思いますが、人間自分がいつ死ぬか分かりません。もし、80歳以上まで生きた事を考えて終身の医療保険に加入する事をお勧めします。

 

 


 

【医療保障は夫婦別で加入する】

 

医療保障は、何度も述べていますが、老後に必要な保障になります。この為、夫婦共に加入する事はもちろんの事ですが、夫と妻が別々の契約で医療保険に加入しておく事をお勧めします。

 

これは、夫が40歳、50歳の現役時代などの時には、夫の生命保険に妻や家族の医療保障を一緒に付ける事が普通でした。このように夫の生命保険に妻の医療保障を付ける事は可能です。しかし、このように妻の医療保険を契約してしまうと、夫が亡くなった時に妻の医療保障が無くなってしまいます。この為、夫と妻の医療保険は別々に加入する事をお勧めします。

 

 


 

【医療保障は単体にする】

 

医療保険に加入する時の注意点ですが、医療保険に加入する場合には、終身保険などの主契約に付属して付ける「特約」という方法と医療保険を単独で「主契約」とする方法があります。


一般的には、終身保険などの生命保険に加入する場合は、医療保障を特約として付ける事が多いです。それは、特約として契約した方が安くなるからです。しかし、ここでお勧めしたい方法は、あえて医療保障を単独で契約する方法です。

 

なぜかと言いますと、医療保障を特約として契約すると主契約(例えば終身保険)を解約したり、契約期間が満了した場合に医療保障も無くなってしまうためです。また、主契約が終身保険などの場合は、老後資金が苦しくなってきた時に解約すると解約返戻金という形でお金が戻ってきます。この為、いざと言う時のために終身保険が使えるという訳です。

 

このように、医療保障を単体で契約しておく事で、老後に必要となる医療保障を維持しながら臨機応変な対応が出来るようになる為です。

 

 


 

【保険料の支払い方】

 

保険料の支払い方は、毎月支払うのが一般的です。
しかし、資金的に余裕があるのであれば、「一時払い」、「前納」という形で先にまとめて保険料を支払う事をお勧めします。

 

なぜかと言いますと、先にまとめて保険料を支払う方が保険料の総支払額が安くなる為です。また、特に「前納」をお勧めします。その理由は、「一時払い」の場合の場合途中で亡くなった時に、先に支払った保険料が戻ってこないからです。

 

分かりやすいように例をだして説明させて頂きます。

 

例)
Aさんは、60歳で80歳までの保障がある生命保険に加入しました。
しかし、Aさんは、70歳で亡くなりました。
保険料は、80歳までの分を先に支払っています。
60歳〜80歳までの20年間の総支払い保険料は、200万円でした。
(つまり、1年の保険料は10万円)

 

このような場合に「前納」と「一時払い」の違いは下記のようになります。

 

・「前納」の場合
支払った金額:200万円
60歳〜70歳までの保険料:100万円
70歳〜80歳までの保険料:100万円
→ 70歳〜80歳までの保険料である、100万円が戻ってきます

 

・「一時払い」の場合
支払った金額:200万円
60歳〜70歳までの保険料:100万円
70歳〜80歳までの保険料:100万円
→ 70歳〜80歳までの保険料である、100万円は戻ってきません

 

*注意:この例の金額等全て説明の為に適当に設定したものです。
    また、前納と一時払いでは、多分、保険料が違うと思います。

 



つまり、「前納」の方が、まだ来ていない期間に対して支払った保険料が戻ってくるのでお勧めです。

 


 

このように、老後に向けてどのように医療保険に加入するとお得かを説明してきました。
色々と項目が多かったので、ここで、簡単にまとめてみたいと思います。

 



【老後の医療保障のまとめ】

 

・老後の医療費はいくら必要か
 入院日額 1万2900円
・ガン保険
 加入する事をお勧め
・特定(3大)疾病保障保険
 必要がありそうなら加入する事をお勧め
・医療保障は単体にする
 医療保険のみでの加入
・医療保険加入期間
 出来れば、終身の方がお勧め
・保険料の支払い方
 前納か一時払いがお勧め。特に前納がお勧め

 


 

老後の医療保障の説明は、以上のようになります。



 

では、次は、
「無選択型終身保険 (誰でも入れる生命保険)」

 


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